かつて日本で目撃された気球と、アメリカに侵入した気球、アメリカ市民の声、
そして今度日本に謎の気球が来たらどうすべきかをまとめました。
アメリカは「偵察用だ!」、中国は「民間の気象観測用で迷い込んだだけ!」
どちらにしろ他国の領空へ気球を侵入させて良いはずはありません。
ましてやアメリカの中央部にまで到達したのは、見るからに軍事偵察用と疑われて仕方ないことですね。
2023年2月4日アメリカ東海岸に抜け出た気球は、
最新鋭のF22戦闘機から発射されたミサイルで撃墜されました。
アメリカは気球の侵入を受けて政府が対応し、撃墜の決定を下しました。
日本にも酷似する謎の白い気球が数年前から何度も領空に侵入していますが、日本政府の表立った対応はありませんでした。
日本の謎の気球の目撃情報から見て行きましょう。
日本に来た謎の気球の目撃情報
日本に来た謎の気球の目撃情報は次項の通り4件見つけました。
防衛省の青木健至報道官は2月3日の記者会見で「これまで気球による領空侵犯について確認して公表した事実はない」と話しました。
日本政府は、謎の気球が領空侵犯しているかすら掴んでいなかったのでしょうか?
だとしたら、日本にある自衛隊とアメリカ軍の機密情報は気球で取り放題だったことになりますが、これは聞き捨てならないことではありませんか。
日本に来た謎の気球の目撃情報を見て行きましょう。
2019年11月20日 鹿児島県薩摩川内市(せんだいし)
写真に「せんだい宇宙館撮影」とあり、せんだい宇宙館の所在地は鹿児島県薩摩川内市(せんだいし)です。仙台と間違わないでくださいね。
撮影した五反田和彦さんは、「物体は風船と見られ、高度3000メートルから5000メートルの場所で確認され、大きさは直径10メートルあまりだった」といいます。
MBC南日本放送
この時の確認で、気象台のものでも、自衛隊のものでもないとのことでした。
アドバルーンの業者は「斜めにぶら下がるワイヤーはブレ防止のようだから、観測気球だと思う」とのことでした。
2020年6月17日 宮城県
2つのプロペラがゆっくりと回転しています。
当時の鮮明な気球画像も撮影されています。
当時の河野防衛相は「レーダーなどで警戒監視を続けている」「安全保障に影響はない」と述べるにとどめた。他国による領空侵犯だとは認定しなかった。
滝田洋一(日本経済新聞)
宮城県の謎の気球も国は領空侵犯だと認定はしていませんでした。
2021年9月3日 青森県八戸
仙台のと酷似する謎の気球が八戸にも現れました。
ある大学の教授の推測では、「イベントで飛ばされた気球の可能性もある」とのこと、納得できないとの批判のツイッターもありました。
2021年9月24日 東京都小笠原諸島父島
これらの過去に日本に飛来した気球は、中国の偵察用のものだったのでしょうか?
これだけの映像があるので、今からでも遅くありません、正々堂々と中国に聞いてみて欲しいですね。
「これらは中国の気球ですか? 偵察用でしょうか?」と。
日本の謎の気球は中国の偵察気球だったのか?
日本の謎の気球は中国の偵察気球だったのか、
酷似するアメリカの謎の気球について見て行きましょう。
アメリカは中国から来た気球は偵察気球と断定
精密な画像がありました。
この気球について、中国は民間の気象観測用で不可抗力で迷い込んだと主張しましたが、
アメリカ国防総省の発表によると、中国の気球の航路には450のミサイルサイトと400のミサイルがあるそうです。
この航路から、中国が「気象観測用だ!」といくら主張しても、どの国も信じないでしょう。
U-2で気球を監視して、アメリカは偵察気球だと断定しました。
2023年2月4日、アメリカ東海岸に抜け出た気球を最新鋭のF22戦闘機からミサイル発射で撃墜しました。
気球を撃墜する瞬間です。(大リーガーの打球で撃ち落とすジョークと重ねています)
2023年2月14日 アメリカは、情報機関がこの気球は中国空軍によるもので、
海南島の基地から離陸したことを既に知っていた事を明らかにしました。(産経新聞)
アメリカは、中国が観測気球と言い張って、嘘で偵察気球であることを隠し通そうとするところを、笑って見ていたのかも知れませんね。
アメリカが撃墜した気球の分析結果
墜落した気球をアメリカ軍が回収分析した結果、
人民解放軍の取引先企業の製造している気球に似ている事、
GPSと通信傍受装置が搭載されていたことがわかり、
偵察気球であることが判明しました。
さらにFBI高官が「気球の評価を開始した。重要な刑事告発の証拠になる可能性がある。」と述べました。
もし刑事事件とするなら、アメリカ領空へ気球を侵入させた中国の首謀者を特定して、国際指名手配にするのでしょうか?
この展開はさすがの中国も予想していないと思います。
これらの発表に、中国がどう対応するか注目したいですね。
中国の気球に対するアメリカ市民の声
- 銃を持ってヘリコプターの様なものに乗り、気球を探す勇敢な女性
実際は気球の高度まで行けないはずですから、ジョークでしょうけど、
アメリカ人の気持ちを現わしているようです。
- 「中国の気球に対処するまでに、何日も領空を侵害することを許したのに激怒している」
- 「トランプ政権時代に気球が3回侵入していたのを隠していたのはなぜか」と怒りの声
米国防総省の高官が、トランプ政権時代に中国の偵察気球が少なくとも3度、
アメリカ本土上空を短時間通過したと言いました。(CNN)
このような怒りの声は、2001年の同時多発テロを経験したアメリカ人の反応として理解できますね。
これらの気球はかつて日本に来た謎の気球と同じものか、知りたいところですね。
日本の謎の気球はアメリカへ向けて放たれた偵察気球の疑いが濃厚
かつて日本へ現れた謎の気球は、アメリカへ向けて放たれた偵察気球の可能性がある情報です。
気象学者のダン・サッターフィールドさんは、
米国海洋大気庁の気象モデリング ツールを使用して
今回の偵察気球の通過した可能性のある経路を割り出してみました。
下図のとおり、その経路に堂々と日本が含まれています。
見易くするために、同じ図を回転して日本を緑色に塗りました。

今回のアメリカへ現れた気球は、実際に日本を通ったかわかりませんが、
この図を見ると、風向き次第では日本を通過した可能性が充分ありますね。
なので、かつて日本各地で目撃された謎の気球は、中国から日本を経由してアメリカまで偵察するために飛ばされたと推測できそうです。
米国防総省高官の「トランプ政権時代(2017年〜2021年)に3度中国の偵察気球が来た」と言ったことと一致しますね。
日本に謎の気球が今度来たらどうする!
日本に謎の気球が今度来たら躊躇なく排除すべきです。
アメリカのように、気球を撃墜できるでしょうか?
法律の調整が必要なら調整すべきと思うのです。
ロシアのウクライナ侵略が有り、2022年以降民主国家が独裁国家を見る目が変わりましたね。
そして、周知のことですが、日本は長射程ミサイルを保有する計画が立てられています。
日本の領空にやってくる偵察気球は、ミサイルの配置など機密情報を収集する可能性があるからです。
さらに、専門家もメディアも今のところ問題視していないようですが、もっと心配なことがあります。
偵察気球は衛星に比べてはるかに低い高度で大量の鮮明な地上画像が撮れますよね。
ただそれだけではなく、その大量の鮮明な画像と、衛星画像を組み合わせてディープラーニングしたAIを使えば、
衛星で撮影した、他の地域のもっと広い地上画像をも、より鮮明な画像に変換できるようになってしまわないかです。
こういったことも視野に入れて、侵入してくる偵察気球の危険性を考えて欲しいと思うのですが、
専門家のコメントが欲しいところです。
ところで、既に小さくて不鮮明な画像を
大きく鮮明な画像に変換するAIがあります。
VANCE AIもその一つです。
小さく不鮮明な目の部分がVANCE AIの処理で大きく鮮明な目に変換されているのが分かります。
衛星画像がこのように鮮明化できてしまうのは危険ではありませんか?
2021年頃まで、やって来た謎の気球は、国民も政府も眺めているだけでしたが、
これからは偵察の疑いがあるなら、素人の筆者ですが、躊躇なく排除すべきと思います。
もし、謎の気球が人民解放軍のものだったら言えること
もし、謎の気球が人民解放軍のものなら、
人民解放軍は中国政府の知らないところで、
高さ60mと言われる巨大な気球を放って、
世界の国々の領空を侵害することを勝手に実行したことになります。
アメリカに侵入した気球を「中国のものではないか?」とアメリカが質問しました。
中国は「確認する」と言って調べた後「民間の観測気球だったことが分かった」と回答しました。
中国政府は気球がアメリカへ到達していることを最初は知らなかっように見えます。
後で、中国政府が調べて、民間会社のものであることが分かった。
と言う事ですね。
でも、どこの民間会社なのかは回答していません。
本当は人民解放軍の気球なのでは?
と疑いたくなります。
中国の回答を疑う理由は過去の言動があるからです。
アメリカのキーティング海軍大将は「2007年5月に司令官として中国を訪問した際、(中国海軍幹部から)アメリカがハワイ以東を、中国がハワイ以西の海域を管理するというアイディアはどうか」と打診された事実を明らかにしている。
読売新聞オンライン
2015年5月17日に訪中したケリー国務長官に対して、習主席は「広大な太平洋には中米2大国を受け入れる十分な空間がある」という提案していた。
世界の中で中国は経済力と軍事力が抜きん出たと感じた人民解放軍と、その人民解放軍に引きずられるように中国政府が一緒になって、アメリカの同意を貰った上で、太平洋地域の半分を我がものにしようと考えているのではと思える言動です。
謎の気球が人民解放軍の偵察気球であるとするなら、
人民解放軍は中国政府の意向とは別の好戦的な動きを選んでいて、
おぞましくも、かつて太平洋戦争に突入して行った、日本軍と日本政府の関係と同じになっていると言えます。
あの時の日本国民には、政府より日本軍の勇ましい行動を称賛する声が多かったです。
我々は隣国の住人ですから、本当にそうであるか、人民解放軍のトップの発言と中国国民の反応を、中国政府の言動とは別に注意を払って見て行かなければならないと言えるでしょう。
まとめ
2023年2月にアメリカに現れた謎の気球は、中国のものであることを確認し、偵察用と断定して撃墜されました。
かつて日本に現れた謎の気球について次の内容でまとめました。
目撃情報は4件見つかりました。
2019年11月20日 鹿児島県薩摩川内市
2020年 6月17日 宮城県
2021年 9月 3日 青森県八戸
2021年 9月24日 東京都小笠原諸島父島
いずれも日本政府は眺めているだけのように、表立った行動はありませんでした。
米国海洋大気庁の気象モデリング ツールによるシミュレーションでは、
アメリカに現れた気球の飛行ルートに、日本が含まれている可能性があります。
かつて日本に現れた気球もアメリカへ行く途中だったかも知れません。
日本は長射程ミサイルを保有する計画が有ります。
今度日本に現れた気球が偵察の疑いがあるなら、排除すべきです。
いかがでしょうか?
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