大坂府警に誤認逮捕された男性は勾留期限を迎えて約40日間で釈放されました。
無実だと分かったのは逮捕から90日後の7月10日。
90日間無実の罪で収監の恐怖と戦わなければなりませんでした。
現在、強要につかわれたSNSメッセージのアカウントが、
男性と同じ名前だったことから、
なりすましの犯行が疑われて
捜査が続いてるそうです。
SNSなりすまし犯罪は、
警察がなりすましと見抜けなければ、
なりすまされた被害者が逮捕されてしまうことでしょう。
今回の誤認逮捕の理由と取り調べの様子、
以前の誤認逮捕に何があったか、
誤認逮捕されてしまったら
どうしたらよいかを調べました。
誤認逮捕の理由
今年3月、20代の女性から
「自身の性的画像を友人に送ると脅されている」と
守口警察署に相談があり、
4月12日、男性を脅迫と強要未遂の容疑で逮捕。
逮捕の理由
- 送ってきたメッセージのアカウントの一つに
男性の苗字が含まれていて、
被害者女性が男性からの被害だと訴えた。
- 女性を守る緊急性を重視した。
警察から何回も男性に電話して、
止めるように警告したが、
その直後にメッセージが送られたため。
勾留期限を迎え釈放
5月2日男性をリベンジポルノ防止法違反の容疑で再逮捕。
最初の逮捕の4月12日から丁度20日間が経過して
勾留期限が切れる時でしたから、
おそらくこの逮捕は、
勾留期限をもう20日間
延長するためだったと思われる。
2つの逮捕で
合計40日間の勾留期限が過ぎた
5月23日に釈放された
つまり、この日までに起訴するに足る証拠が
無かったということでしょう。
別人が犯人と判明
その後の捜査で、
アカウントが作られた時間などから
男性には作成が不可能で、
メッセージや画像の送信には関与していなかったことが判明。
7月10日、誤認逮捕が分かったので、
大坂府警の刑事部幹部が男性に直接謝罪した。
現在、大坂府警は男性になりすました人物の捜査を進めているとのこと。
取り調べの様子
男性は一貫して容疑を否認した
ノートにその様子を記録しており、「犯人はあなたしかあり得ない」「正直に言わないと心証が悪くなる」などと高圧的な取り調べを受けたとされる。
「何を言っても犯人と決めつけられ、信じて貰えなかったことが悔しい」。
「つらかった。過呼吸になった」とも記されていた。
男性は「自白を強要され、精神的苦痛を受けた」と大阪府に損害賠償を求める訴訟を検討しているとのこと。
男性の代理人弁護士は「証拠よりも自白偏重の調査だ。」と指摘しています。
一方大阪府警では
「不適正な点があったとは考えていないが、結果的に犯人でない人を勾留してしまったのは申し訳ない」とコメントした。
大坂府警は以前にどんな誤認逮捕があったか
大阪府警は11年前も誤認逮捕があったと朝日新聞。
どんな誤認逮捕があったか調べてみました。
すると「頻発する誤認逮捕についての会長声明」と言う記事が2013年に出されていました。
要約すると
大阪弁護士会が大阪府警に頻発する誤認逮捕を防止することを求める内容で、
2013年の4月~9月に限ってみても、次の5件の誤認逮捕があったとのこと。
1.被害者が一度見失った痴漢を、被害者の説明をもとに別人を逮捕
2.防犯カメラ映像をもとに窃盗犯を逮捕。防犯カメラの時刻設定がずれてたのが分かり、無罪が判明
3.日本国内でも有効な台湾の運転免許で運転した女性を誤って無免許で逮捕
4.女性の説明をもとに痴漢を逮捕、防犯カメラで別人と判明
5.男性が所持していた下着が被害品と一致したとして下着窃盗で逮捕、後に下着のメーカーが異なることが判明
1や5のように現行犯逮捕の時は、
「あの人が犯人だ」と言われると、証拠が判然としなくても、とりあえずあの人は逮捕されてしまう。
つまり、誤認逮捕は誰に起きてもおかしくないことのようです。
危険が切迫していると判断されて逮捕
ただ、今回の誤認逮捕は2013年に指摘されていた5種のものと違うところがあります。
警察官から見ると、
危険な行為を止めさせるのに
逮捕が急がれる状況に見えたところです。
どういうことかと言うと、
警察が加害者と思われる男性に、
メッセージや性的画像を送らないようにと
警告した直後にメッセージが女性に送られたこと。
これは危険が切迫していると
警察が判断して、
メッセージのアカウントに
男性と同じ名前が含まれていることだけを証拠に、
逮捕を急いだ訳ですね。
であるなら余計、
逮捕後は、男性の言い分を良く聞いて、
自白を強く迫るよりも、証拠確認を
急いで欲しかったなと思います。
誤認逮捕されてしまったらどうしたらいい?
誤認逮捕されてしまったら弁護士に頼りましょう
「誤認逮捕されてしまったら弁護士に頼りましょう」調べた中で多く言われてました。
弁護士であれば、家族による面会が認められない逮捕直後でも自由に接見が可能です。取り調べに際しての対応や今後の見通しについて弁護士によるアドバイスを得られれば、早期釈放や不起訴処分を獲得できる可能性が高まるでしょう。
ベリーベスト法律事務所
法律事務所が自ら弁護士を頼りましょうと言ってるので、
宣伝も多少あるかもしれませんが、
犯人とされるかどうかの時に、
法律の専門家に頼るのはすごく当然に思えます。
痴漢誤認逮捕の例:
痴漢と疑われた後、まず駅員室に連れて行かれ、駅員室に警察官が来た段階で逮捕されるというケースが多くあります。何も対応をせずにいるとそのまま逮捕をされてしまう可能性が高いことから、駅員室からでも弁護士に電話をして、弁護士から、自分には逮捕をされる理由がないということを主張してもらうことが肝心です。
ベリーベスト法律事務所
誤った供述書にサインはしない
供述書にサインをすることは、誤った内容も認めてしまうことになるので、誤りがあればその場で修正を求めて、修正して貰えなければ、サインはしないことです。
必要なら黙秘権を使う
憲法に認められた権利ですが、ただ闇雲に黙秘権を行使するのは良くないようです。
事実に反する容疑であれば黙秘するだけではなく、正しい事実を積極的に主張した方がよい場合もあります。この見極めは簡単ではありませんので、黙秘権を行使すべきか否かの判断は、弁護士にアドバイスを求めたほうが賢明でしょう。
ベリーベスト法律事務所
ある日突然、身に覚えのない罪で逮捕されてしまう、
そんな時に慌てないために
法律事務所などの説明記事をいくつか見ておくのも良いかと思います。
などの他、いくつか誤認逮捕について説明を載せてる法律事務所があります。
まとめ
誤認逮捕された男性の記事を調べて行くうちに、誤認逮捕は誰にでも起きうることだと分かりました。
今回の、なりすましSNSを見抜けずに誤認逮捕された以外に、
現行犯逮捕でも
目撃者の見間違いや
勘違いで
誤認逮捕された事例がありました。
良く耳にする痴漢冤罪もそうですね。
痴漢冤罪の弁護士費用保険があるくらいですから。
なので、誤認逮捕されたらどうしたら良いかを調べました。
- 弁護士に頼りましょう
- 誤った供述書にサインはしない
- 必要なら黙秘権を使う
特に、弁護士に頼るのは重要ではと思いました。
弁護士事務所の記事にも、誤認逮捕の対処法が書かれてます。
気になる方は
”誤認逮捕 どうする”
で検索してみてください。
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